その時、父は・・・
ブルーバックスのセールを見ていて、富士山噴火をキーワードに引っかかったのが本書だが、あの高嶋哲夫の本で、今まで出ていたのを知らなかった。
冒頭、津波によって無残にも破壊された静岡の街並みを眼下に見ながら飛行する一機の自衛隊ヘリの描写から物語は始まる。
何波にも渡って押し寄せる津波により、避難した人々に迫り来る危機。その中には主人公の家族も含まれていた。
娘からの着信。緊迫した機内で必死になって助けを求める娘からの通話は、コンビナートの爆発によって機に迫る危機を回避するために切断された。
その時、主人公の眼に、ビルの屋上に取り残された人の姿が見える。ヘリの向かった先はどこか?
果たして、娘たちの運命は・・・。
災害パニック小説の大家である高嶋哲夫の本だけに、ストーリーは文句なし。あまりにもリアルな描写のために、気分を悪くされる方もいるかもしれない。しかし、これは決して絵空事ではない。近い将来起こりうる恐れのある出来事に、本書を読んで備えるべきだ。
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